Nature ハイライト ナノテクノロジー:帯電させて捕まえる 2010年10月7日 Nature 467, 7316 原子や分子、粒子を1個ずつ捕捉する簡単で効率のよい方法があれば、多くの分野で役に立つだろう。しかし、溶液中でナノメートルサイズの物体を扱う場合、こうした捕捉は依然として極めて難しい。今回Krishnanたちは、流体チャネルに彫り込まれた溝やくぼみが水にさらされると帯電し、非常に効果的に働く静電トラップとなることを示している。これらのトラップは、溶液中の金ナノ粒子やポリマービーズ、脂質小胞を外部からの介入なしに最長で数時間保持する。また、このトラップの剛性や安定性は容易に調節でき、トラップとほかの操作機構を一体化することもできる。この方法をさらに最適化することで、個々のタンパク質分子やナノ粒子の非接触閉じ込めや、選別と分画、それらを組み立てて高密度アレイを作製することも可能になるかもしれない。 2010年10月7日号の Nature ハイライト 神経:視細胞ネットワークの地図を作製 生化学:明らかになったBRCA2タンパク質の特徴 ナノテクノロジー:帯電させて捕まえる 気候:太陽光スペクトルの変動と気候 地球:火山弧の形成 生態:気候温暖化が動物の代謝に及ぼす影響 細胞:肝細胞の倍数性 医学:感染性下痢の原因毒素を見直す 目次へ戻る