Nature ハイライト 宇宙:恒星コロナのマップを作る 2010年1月14日 Nature 463, 7278 恒星コロナの形態や時間的発展に関する我々の知識は、ほとんどすべて太陽の観測結果に基づくものだ。今回、ペルセウス座にある近接連星系アルゴル(ペルセウス座ベータ星)の観測から、太陽以外の恒星で初めて、その磁気圏を経時撮影した詳細画像が得られた。アルゴルでは、電波領域で明るいK型準巨星が、B8型主系列星に非常に近接した軌道を高速で周回している。理論からは、コロナプラズマは、磁気ループ構造に閉じ込められていると予測されている。しかし観測結果からは、高さが準巨星の直径にほぼ匹敵するという、予想以上の大きさのコロナループが明らかになり、コロナループの根元は準巨星全体に広がり、頂上はB8型星のほうを向いていることがわかった。 2010年1月14日号の Nature ハイライト 化学:見直される主族元素 遺伝:ダイズゲノムの解読 遺伝:がんゲノムを比較する 構造生物学:Rubiscoの再構築 宇宙:銀河バルジの問題に取り組む 宇宙:恒星コロナのマップを作る 物理:加えられた次元 気候:山岳起源のモンスーン 進化:最初のヒナが肝心 目次へ戻る