Nature ハイライト 遺伝:ダイズゲノムの解読 2010年1月14日 Nature 463, 7278 ダイズ(Glycine max)はタンパク質と油の原料として重要な商品作物であり、窒素固定細菌と共生関係があるために、輪作農法にも有用な作物である。今回、このダイズのゲノム塩基配列が解読された。マメ科植物としては初めてであり、1.1ギガ塩基対という大きさは、全ゲノム・ショットガン法によって配列解読された植物ゲノム中では最大でもある。ダイズの遺伝的経歴は華やかで、5,900万年前と1,300万年前にゲノム重複が起こっており、その結果ゲノムは非常に重複の多いものとなり、遺伝子の75%近くはコピーが複数ある形で存在する。ダイズの正確なゲノム塩基配列によって、改良品種の開発が促進されるだろう。 2010年1月14日号の Nature ハイライト 化学:見直される主族元素 遺伝:ダイズゲノムの解読 遺伝:がんゲノムを比較する 構造生物学:Rubiscoの再構築 宇宙:銀河バルジの問題に取り組む 宇宙:恒星コロナのマップを作る 物理:加えられた次元 気候:山岳起源のモンスーン 進化:最初のヒナが肝心 目次へ戻る