Nature ハイライト 宇宙:相対論を確かめる時計 2010年2月18日 Nature 463, 7283 一般相対性理論の重要な予測では、運動する時計の進みが重力場によって遅くなると考えられている。重力赤方偏移とよばれるこの効果は、異なる高さにある時計を使って測定されているが、この測定結果はこれまで、曲がった時空の理論を裏付ける要素の中では測定精度が最も悪いものだった。今回この予測が、自由落下の加速度に関して10年以上前に行われた室内実検の結果を使って、これまでにない精度で確かめられた。このデータは、原子泉の中で打ち上げられ落下する単一セシウム原子の量子干渉に関するものである。その解析により、物質波の干渉に基づく測定結果が得られ、精度が1万倍改良された。 2010年2月18日号の Nature ハイライト 遺伝:さらに進歩するがんゲノミクス 遺伝:遺伝子発現に差が出る仕組み 宇宙:宇宙ジェットを生み出す力 宇宙:超新星の前駆天体 宇宙:相対論を確かめる時計 地球:初期の複雑な生命体 脳:上手に歌うための構造変化 発生:神経堤の異常 動物生理:骨からみる反響定位 目次へ戻る