Nature ハイライト 進化:ヨーロッパへ向かった人類 2007年9月20日 Nature 449, 7160 グルジア共和国のドマニシで見つかった原人は、ホモ・エレクトゥス(Homo erectus)に近いと考えられることが多く、アフリカ以外の場所で見つかっているヒト科化石の中でほぼ間違いなく最古のものである。この結論は、これまでのところ複数個の頭骨から得られたものだ。今回、頭部より下の化石が初めて発見された。青年1個体の頭骨と関連した部分骨格と、成人3個体の化石である。この報告によれば、ドマニシ原人はホモ・ハビリス(Homo habilis)と同じく、さらに原始的であると考えられる。News & ViewsではD Liebermanが、今回の新しい化石と、本誌8月9日号の表紙を飾ったケニアのトゥルカナ湖畔出土の化石とを比較している。ドマニシとトゥルカナで最近発見されたこれらの化石の類似性からすると、とりあえずは両者が同一種だと考えてもよさそうだとLiebermanは述べている。 2007年9月20日号の Nature ハイライト 進化:ヨーロッパへ向かった人類 量子情報科学:オンチップ量子光学 地球:残っているアルゴン40 気候:メタンによる温暖化の証拠 発生:受精におけるカルシニューリン 細胞:マークのついた幹細胞 細胞:ノッチシグナル伝達が左右する幹細胞の運命 免疫:免疫系内のバランスを保つ 目次へ戻る