Nature ハイライト 生態:種の移動性を考慮する 2007年8月30日 Nature 448, 7157 あちこち移住する動物から泳ぎ回る細菌に至るまで、移動性はほとんどの生態系で重要な要因である。Reichenbachたちは今回、じゃんけんゲームを用い、競争関係にある種のモデル化を行った。これは恐らく、移動性が生物多様性に与える影響に関する最初の理論研究である。定常状態の個体群では、多様性の現状がそのままに保たれる。しかし、移動性が特定の値を超えると、生物多様性は減少する。この閾値以下では、下位個体群が共存でき、生物多様性が維持される。この結果は、保全戦略の設計に関連するかもしれない。 2007年8月30日号の Nature ハイライト 細胞:幹細胞がニッチを作る仕組み 地球:酸素濃度の上昇が遅れた理由 宇宙:星周エンベロープの中をのぞく 気候:植物が気候に及ぼす影響 生態:種の移動性を考慮する 遺伝:マウスのハップマップが完成 動物行動:フェロモンで決まる愛の形 生理:ショウジョウバエはソーダ水の味がわかる 目次へ戻る