Nature ハイライト
科学と芸術:宇宙と交わるガラスのオブジェ
Nature 443, 7112
ハイテクアーティストの森万里子が、2006 年のシンガポール・ビエンナーレに、石柱をイメージしたガラスの造形「Tom Na H-iu(トムナフーリ)」を出品している。この作品のコンセプトは宇宙の脈を測るというものだが、本当に測っているのかどうかは別として、少なくとも宇宙線に呼応して光を放つ。その仕組みは、内部にある光源がニュートリノ観測装置スーパーカミオカンデにつながっており、死につつある星から届くニュートリノが光源の発光を制御している。そこにあるのは、新石器時代の人類に石柱を立てさせた、霊的もしくは宇宙的な思念への回帰である。
2006年10月12日号の Nature ハイライト
医学:裏通りの薬剤治療
科学と芸術:宇宙と交わるガラスのオブジェ
細胞:アポトーシスの調節
宇宙:エタンの塵に覆われたタイタン?
宇宙:初期宇宙での相転移
地球:酸素増大が遅れた訳
発生:複眼の構造変換
生理:血流量を制御する細胞
生理:もう満腹と言わせる分子
遺伝:DNA の変性