Nature ハイライト
生理:もう満腹と言わせる分子
Nature 443, 7112
食欲の少なくともその一部は、神経系と内分泌系を結びつける脳領域である、視床下部で調節されている。今回、食欲を調節する分子のスクリーニングから、視床下部で産生される食欲抑制分子として、ネスファチン-1 とよばれるタンパク質が見つかった。これは、nucleobindin 2 というタンパク質の一部にあたる。ネスファチン-1 をラットの脳に注入すると、餌を食べる量が減り、体重が減少する。ネスファチン-1 の働きを阻害すると、よく食べるようになる。したがってネスファチン-1 は、肥満抑制薬の標的となる可能性がある。
2006年10月12日号の Nature ハイライト
医学:裏通りの薬剤治療
科学と芸術:宇宙と交わるガラスのオブジェ
細胞:アポトーシスの調節
宇宙:エタンの塵に覆われたタイタン?
宇宙:初期宇宙での相転移
地球:酸素増大が遅れた訳
発生:複眼の構造変換
生理:血流量を制御する細胞
生理:もう満腹と言わせる分子
遺伝:DNA の変性