Nature ハイライト
発生:半数体幹細胞のより簡単な作製法
Nature 490, 7420
半数体細胞には遺伝学研究を設計するうえで複数の利点があるが、動物では、生殖細胞系列を除けば、半数体細胞はまれにしか見られない。最近、メダカやマウスの活性化した卵母細胞から半数体胚性幹(ES)細胞が得られたことが報告された。これにより、信頼性が高く効率的な半数体ES細胞作製法が見つかれば、遺伝子操作した哺乳類半数体細胞を作り出せる可能性が出てきた。Q Zhouの研究グループは、分化多能性を持つ雄性半数体胚性幹(ahES)細胞を作製し、遺伝学的に改変したahES細胞で卵母細胞を「受精」させることにより、健康なトランスジェニックマウスを作り出し、この可能性に一歩近づいた。この技術開発により、従来よりも簡単で高効率の遺伝子ターゲティング法が実現するかもしれない。
2012年10月18日号の Nature ハイライト
細胞:幹細胞ニッチの安定性は加齢に伴い低下する
構造生物学:グルコース輸送体の構造を解明
宇宙:亜鉛によって裏付けられた月形成の巨大衝突説
環境:過剰な栄養が塩性湿地を脅かす
生理:ストレスがうつを悪化させる仕組み
発生:半数体幹細胞のより簡単な作製法
医学:免疫療法に対する黒色腫の抵抗性
医学:HIVワクチンの有効性
免疫:抗ウイルス応答を緩和する
医学:抗糖尿病薬としてのVEGF-B拮抗薬