Nature ハイライト
Cover Story:科学研究の変わりゆく世界地図:人やアイデアの動きは世界の科学研究をどう変えていくのだろうか
Nature 490, 7420
かつて科学の世界では一連の超大国が優位を占め、フランス、ドイツ、英国、米国が頭角を現した時期があった。現在は、多くの国が科学研究の階層内でそれぞれ重要な位置を占めるようになり、なかでも中国やブラジル、韓国が突出している。研究者は昔に比べてずっと移動しやすくなっており、世界中で研究助成金や研究施設を追い求めることが可能になった。また、国を超えた共同研究ネットワークが発達したことで、政府や助成金提供機関が果たす役割も変わりつつある。今週号の特集では、科学研究がどこで、どのようにして行われるか、また助成金がどうやって獲得されるのかが、人々やアイデアの動きによって変わりつつある状況を観察し、現在の動向がどのような将来につながるのかを考察している。(Introduction p.325)
2012年10月18日号の Nature ハイライト
細胞:幹細胞ニッチの安定性は加齢に伴い低下する
構造生物学:グルコース輸送体の構造を解明
宇宙:亜鉛によって裏付けられた月形成の巨大衝突説
環境:過剰な栄養が塩性湿地を脅かす
生理:ストレスがうつを悪化させる仕組み
発生:半数体幹細胞のより簡単な作製法
医学:免疫療法に対する黒色腫の抵抗性
医学:HIVワクチンの有効性
免疫:抗ウイルス応答を緩和する
医学:抗糖尿病薬としてのVEGF-B拮抗薬