Nature ハイライト
構造生物学:細菌カリウム輸送体の特性
Nature 496, 7445
K+は多くの生理学的過程に必須であり、細胞が生存するにはK+を濃縮しなくてはならない。細菌でK+の取り込みとその調節を行っているのはSKT(superfamily of K+ transporter)タンパク質である。今回、異なるサブファミリーに属するSKTタンパク質の構造と機能を調べた2つの研究結果が報告された。M Zhouたちは、TrkHとそれに会合しているRCKタンパク質TrkAからなる複合体の電気生理学的および構造学的特性を報告している。この研究は、ATPによって誘導されるTrkAのコンホメーション変化がTrkHの活性を増強するという機構を示唆している。J Morais-Cabralたちは、Ktr K+輸送体のX線結晶構造を決定した。このKtrAB複合体の構造は、二量体膜タンパク質であるKtrBが、細胞質中にある八量体のKtrA調節タンパク質と相互作用する仕組みを明らかにしている。
2013年4月18日号の Nature ハイライト
構造生物学:細菌カリウム輸送体の特性
宇宙:明らかになり始めた大質量スターバースト銀河
材料:ひずむと強くなる
物理化学:有機化学的性質を明らかにする超高輝度電子線
環境科学:水フラックスの算定では植物が支配的である
考古学:魚の調理に使われた最古の土器
生態:転換点までの距離を測る
発生:胚でのレチノイン酸の分布