Nature ハイライト

工学:エネルギー効率の良い電気ポラリトンレーザー

Nature 497, 7449

ポラリトンレーザーは、コヒーレント光(光子)ビームに頼る従来の半導体レーザーよりもエネルギー効率を高くできる可能性がある。光共振器中で光と電子励起の混成状態が形成されると、半分は光で半分は物質の励起子ポラリトンが生成される。これを用いれば、従来のレーザーでは必要な反転分布が起こらなくても、コヒーレント光を放出できる。光学的にポンピングされるポラリトンレーザーはすでに実証されているが、電気的にポンピングされるポラリトンレーザーを作製することは大きな目標となっていた。これは、ポラリトンレーザーの実用化に向け不可欠な一歩である。S Höflingたちは今回、この目標を達成した。重要なのは、観測されたレーザー発光が光と物質の混合した性質を示すという紛れもない証拠が提示されたことである。

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