Nature ハイライト
工学:エネルギー効率の良い電気ポラリトンレーザー
Nature 497, 7449
ポラリトンレーザーは、コヒーレント光(光子)ビームに頼る従来の半導体レーザーよりもエネルギー効率を高くできる可能性がある。光共振器中で光と電子励起の混成状態が形成されると、半分は光で半分は物質の励起子ポラリトンが生成される。これを用いれば、従来のレーザーでは必要な反転分布が起こらなくても、コヒーレント光を放出できる。光学的にポンピングされるポラリトンレーザーはすでに実証されているが、電気的にポンピングされるポラリトンレーザーを作製することは大きな目標となっていた。これは、ポラリトンレーザーの実用化に向け不可欠な一歩である。S Höflingたちは今回、この目標を達成した。重要なのは、観測されたレーザー発光が光と物質の混合した性質を示すという紛れもない証拠が提示されたことである。
2013年5月16日号の Nature ハイライト
進化:系統発生解析に待ったをかける
構造生物学:smoothened受容体の構造
宇宙:天王星と海王星の気候は薄い層に閉じ込められている
工学:エネルギー効率の良い電気ポラリトンレーザー
材料:環境によりやさしい鉄鋼生産
進化:発生に基づく遺伝子型–表現型マップ
水産学:温暖化に対する魚類個体群の応答
細胞生物学:低酸素がmiRNAに与える影響
微生物学:バイオフィルムは「金持ちはさらに金持ちに」型の仕組みによって作られる
生化学:感染性インフルエンザウイルスの受容体との結合