Nature ハイライト
進化:古代のウマのDNAからウマ属系統を解明
Nature 499, 7456
カナダのユーコン準州で約78万〜56万年前の永久凍土層から発掘されたウマの骨から、低カバー率の概要ゲノム配列が得られた。これは、解読された全ゲノム塩基配列としては、これまでで最も年代が古い。得られたデータは、更新世後期のウマ、現代の家畜ウマ5品種、モウコノウマ(モンゴルのステップ原産で絶滅が危惧されている亜種)およびロバの概要ゲノム配列と比較された。比較ゲノミクスにより、現代のウマ、シマウマおよびロバの全ての起源となるウマ属系統が生じたのは、約450万〜400万年前であることが示唆された。この年代は従来の想定よりもはるかに古い。またこのデータは、モウコノウマが最後の現存する野生ウマ集団であるという説を裏付けている。
2013年7月4日号の Nature ハイライト
医学:腎臓がんの統合的解析
分子生物学:53BP1タンパク質のDNA損傷部位への誘導
宇宙:大域的な惑星形成率
物理:人工原子の減衰をスクイーズする
生物無機化学:効率の良い水素生成のモデル
進化:古代のウマのDNAからウマ属系統を解明
神経科学:摂食行動はたった2個のニューロンで制御されている
細胞:誘導多能性への道は単純ではない
医学:胆汁酸の代謝産物が食餌とがんを結びつける
免疫:ナノ粒子インフルエンザワクチン