Nature ハイライト
神経科学:摂食行動はたった2個のニューロンで制御されている
Nature 499, 7456
神経系にどれほどの重複があるかという問題には、まだ答えが出されていない。吉原基二郎(米国マサチューセッツ大学医学系大学院)たちは、ショウジョウバエ(Drosophila)の脳で、活性化してやるとハエの摂食運動の手順全てが行われるようになる1対のニューロンを見つけ出し、これを「摂食(feeding;Fdg)」ニューロンと命名した。この2個のニューロンを抑制するか除去するだけで、ショ糖で誘発される摂食行動が消失し、対の一方だけを除去すると運動は左右非対称になる。この結果は、感覚と代謝と運動を結びつける通路には、かなり狭いボトルネックがあることを示している。
2013年7月4日号の Nature ハイライト
医学:腎臓がんの統合的解析
分子生物学:53BP1タンパク質のDNA損傷部位への誘導
宇宙:大域的な惑星形成率
物理:人工原子の減衰をスクイーズする
生物無機化学:効率の良い水素生成のモデル
進化:古代のウマのDNAからウマ属系統を解明
神経科学:摂食行動はたった2個のニューロンで制御されている
細胞:誘導多能性への道は単純ではない
医学:胆汁酸の代謝産物が食餌とがんを結びつける
免疫:ナノ粒子インフルエンザワクチン