Nature ハイライト
神経科学:課題に関係した感覚入力を選択して統合する機構
Nature 503, 7474
霊長類の前前頭皮質ニューロンは、感覚刺激のさまざまな側面を表現しており、課題に依存して時間とともに変化する応答を示す。こうした複雑な応答が、入力の関連する側面をどのように表現しているのか、あるいは異なる文脈の中で行動にどのように関与しているのかは、よく分かっていない。今回V Manteたちは、サルが文脈依存的な感覚運動課題を行う際、前前頭皮質の個々のユニットでは、課題に関係する信号と関係しない信号が混じっているが、ニューロン集団のレベルで展開する動的過程の枠組みで見れば容易に理解できることを示した。反復的に接続させた神経ネットワークモデルによって、実際のデータの重要な特徴が再現できたことから、課題に関係する情報を選択し統合して1つの判断に至るための新規な機構の存在が示唆される。
2013年11月7日号の Nature ハイライト
気候:気候強制力は自然起源と人為起源のエアロゾルのどちらが大きいか
神経科学:課題に関係した感覚入力を選択して統合する機構
構造生物学:ドーパミン輸送タンパク質の構造
ナノテクノロジー:新しいタイプの粒子加速器
応用物理学:自己組織化するマイクロロボットを目指して
化学:コロイドを使った磁場のマジック
進化生物学:違っている理由
神経科学:活動依存的なニューロン活性
細胞生物学:筋ジストロフィーにおけるジストログリカンの役割