Nature ハイライト
ナノテクノロジー:新しいタイプの粒子加速器
Nature 503, 7474
高周波数技術に基づく従来型の粒子加速器は、装置が大型であり、運転するのに費用がかかる。微細加工により作製された誘電体レーザー加速器(DLA)は、小型で経済的であり、リソグラフィー法を用いて簡単に製作できるものでありながら、現行の加速器よりもはるかに大きい加速場を維持できるため、代替加速器として関心を集めている。今回、250 MeV m−1を超える持続した高い勾配で、相対論的電子を加速できるDLAが初めて実験により実証されたことが報告されている。この結果によって、集積したオンチップシステムからなる将来の多段DLA装置を開発する準備が整い、MeV級からGeV級の小型卓上加速器が可能になる。その応用としては、セキュリティースキャナー、医療、生物学研究や材料研究に使うX線光源、そして持ち運び可能な医用画像化装置などが挙げられる。
2013年11月7日号の Nature ハイライト
気候:気候強制力は自然起源と人為起源のエアロゾルのどちらが大きいか
神経科学:課題に関係した感覚入力を選択して統合する機構
構造生物学:ドーパミン輸送タンパク質の構造
ナノテクノロジー:新しいタイプの粒子加速器
応用物理学:自己組織化するマイクロロボットを目指して
化学:コロイドを使った磁場のマジック
進化生物学:違っている理由
神経科学:活動依存的なニューロン活性
細胞生物学:筋ジストロフィーにおけるジストログリカンの役割