Nature ハイライト
材料科学:ナノ粒子の「糊」でゲルをくっつける
Nature 505, 7483
ヒドロゲルは、多くの新しい工学的応用や生物医学的応用にとって非常に貴重な材料である。しかし、普通の接着剤ではヒドロゲル同士を接着できないので、集合体を作ることは困難であった。これまで、ゲルを接着するには加熱や化学反応などの複雑で積極的な処理が必要だった。しかし、L Leiblerたちは今回、ナノ粒子溶液をゲルの表面に塗り広げ、その上に別のゲルを押し付けるだけで、著しく膨潤したゲルを迅速かつ効率よく接着できることを示している。この方法は、ナノ粒子がゲル中のポリマー鎖と結合し、2つのゲル中のポリマー鎖をつなぐ働きができることに基づいている。2つの仔ウシ肝臓片を接着させた例で示されているように、この方法は一部の生物組織にも有効である。
2014年1月16日号の Nature ハイライト
神経科学:自閉症と統合失調症に見られる遺伝的変異
細胞生物学:コヒーシンのリングがDNAを囲い込む仕組み
分子生物学:RNAポリメラーゼをDNA修復のためにバックさせる
宇宙:Be型星に見つかったブラックホール伴星
材料科学:ナノ粒子の「糊」でゲルをくっつける
化学:単純なアルケンから生成できるキラル生成物
地球:河川下刻についての事実と仮定
生態学:アマゾン湿地帯は気体二酸化炭素の放出源である
神経科学:新生仔期の神経活動と血管系のつながり
生化学:アシルキャリヤータンパク質の構造が明らかに