Nature ハイライト
Cover Story:影の外側:日食を題材とする芸術の600年を見る
Nature 508, 7496
表紙は、Howard Russell Butler(1856~1934年)による『Solar Eclipse, 1932』である。2014年には日食が2回あり、最初のものは4月29日に起こる。この日食は月の影の大部分が完全に地球から外れる非常に珍しいタイプの金環日食だが、地理的制約のために観測は難しく、オーストラリアと南極大陸の一部で部分食が見られるだけと予想されている。今回もたくさんの写真が撮られ、TwitterやInstagramにアップロードされるだろうが、それらは写真がなかった時代の芸術家たちの作品と同じくらいに、この現象のインパクトをまざまざと伝えるものとなるだろうか。今週号ではJ PasachoffとR Olsonが、ルネサンス期から20世紀に至る間の太陽を題材とする芸術を概観し、H R Butlerを日食絵画の世界に輝く「スター」と讃えている。(Books & Arts p.314)
2014年4月17日号の Nature ハイライト
有機化学:エナンチオ選択的第四級立体中心の合成
遺伝学:ダウン症候群の遺伝学的全体像
神経科学:精密な運動を制御する脳幹の回路
地球化学:火星の硫黄化学
物理:ジョセフソン接合における準粒子散逸
材料:SnSe結晶の優れた熱電性能
気候科学:湿潤気候と乾燥気候の南北でのシーソー状態は中緯度域でも見られる
システム生物学:ノイズに耐える人工生物回路
細胞生物学:細胞でのミトコンドリア保護対策