Nature ハイライト
宇宙:ガンマ線バーストの可視光残光中に見られた円偏光
Nature 509, 7499
GRB 121024Aは、2012年10月24日にスウィフト衛星によって初めて検出された長期間持続するガンマ線バースト(GRB)で、赤方偏移z = 2.298にある。K Wiersemaたちは、GRB 121024Aの残光をバーストの0.15日後に測定し、その中に0.6%の円偏光した可視光を検出したことを報告している。この円偏光は残光に固有のもので、塵による散乱やプラズマ伝播の影響により生成された可能性は低い。理論モデルからは、初期バーストの大部分のエネルギーが爆風として伝播した頃には直線偏光は低度になり、円偏光はゼロになることが予想されている。GRB 121024Aで見られた、偏光のこうした予想外の挙動は、GRBの前方衝撃波残光における電子のピッチ角の等方分布という、ずっと以前からの仮定に疑問を呈するものだ。
2014年5月8日号の Nature ハイライト
宇宙:宇宙を再現する
神経科学:発生途上の局所的アストロサイトが持つ位置決め作用
神経科学:視覚発達でのMHC分子の役割
宇宙:ガンマ線バーストの可視光残光中に見られた円偏光
材料科学:摩擦と破壊を結び付けているのは何?
気候:熱帯の変化により駆動される北極域の温暖化
生態学:生態系機能における植物リターの多様性
生物多様性:新しい種には新しいニッチが必要
免疫:食細胞での活性酸素種産生
構造生物学:光受容体タンパク質によるシグナル増幅