Nature ハイライト
構造生物学:光受容体タンパク質によるシグナル増幅
Nature 509, 7499
細菌のフィトクロムの光センシング部位の結晶構造が、静止状態と活性(光照射下)状態の両方で解かれた。S Westenhoffたちは、極限環境微生物であるDeinococcus radiodurans由来のフィトクロムの研究により、静止型と活性型の切り替えが、発色団に接する保存された「舌」構造により行われることを明らかにした。発色団近傍の原子スケールでの構造変化が、「舌」構造を経由して伝達される間に増幅され、最終的にナノメートルスケールのコンホメーションシグナルとなって、細胞シグナル伝達ネットワークの他の部分へと伝わるのである。
2014年5月8日号の Nature ハイライト
宇宙:宇宙を再現する
神経科学:発生途上の局所的アストロサイトが持つ位置決め作用
神経科学:視覚発達でのMHC分子の役割
宇宙:ガンマ線バーストの可視光残光中に見られた円偏光
材料科学:摩擦と破壊を結び付けているのは何?
気候:熱帯の変化により駆動される北極域の温暖化
生態学:生態系機能における植物リターの多様性
生物多様性:新しい種には新しいニッチが必要
免疫:食細胞での活性酸素種産生
構造生物学:光受容体タンパク質によるシグナル増幅