Nature ハイライト
免疫:食細胞での活性酸素種産生
Nature 509, 7499
ロイシンリッチリピート構造を持つタンパク質で、これまで性質が分かっていなかったNRROS(negative regulator of reactive oxygen species)が、小胞体で食作用に関わるNADPHオキシダーゼを調節していることが分かった。この働きによって、NRROSは炎症過程で組織が副次的に損傷を受けるのを防止している。NRROSを欠損するマウスは活性酸素種の濃度が上昇するために、侵入してくる大腸菌(Escherichia coli)やリステリア菌(Listeria monocytogenes)などの細菌の増殖を抑止する能力が強化される。だが、同時に中枢神経系が酸化による組織損傷を受けるため、こうしたマウスは重症の実験的自己免疫性脳脊髄炎を発症する。
2014年5月8日号の Nature ハイライト
宇宙:宇宙を再現する
神経科学:発生途上の局所的アストロサイトが持つ位置決め作用
神経科学:視覚発達でのMHC分子の役割
宇宙:ガンマ線バーストの可視光残光中に見られた円偏光
材料科学:摩擦と破壊を結び付けているのは何?
気候:熱帯の変化により駆動される北極域の温暖化
生態学:生態系機能における植物リターの多様性
生物多様性:新しい種には新しいニッチが必要
免疫:食細胞での活性酸素種産生
構造生物学:光受容体タンパク質によるシグナル増幅