Nature ハイライト
神経科学:網膜の方向検出
Nature 509, 7500
哺乳類網膜による動きの検出は、starburstアマクリン細胞(SAC)の樹状突起に内在する生物物理学的特性によると考えられてきた。しかし今回、H Seungたちは、新規の機械学習技術と神経の塗り絵ゲームEyeWireを介したクラウド・ソーシングを組み合わせて、SACと双極細胞の間の配線図を描き直した。その結果、方向選択性はシナプス前レベルで、すなわちSACへの空間–時間的入力で確立されることが分かり、方向選択性を決める鍵となるのはSACに内在する特性ではなく、神経回路であることが突き止められた。この新モデルによれば、マウスの網膜はある意味、昆虫の視覚に特徴的なReichardt運動検出器により近いと考えられる。
2014年5月15日号の Nature ハイライト
合成化学:新しい含窒素天然物の合成
神経科学:子育て行動を制御するニューロン群
神経科学:網膜の方向検出
細胞:心臓再生でのc-kitの役割は小さい
宇宙:銀河系の広がった外部フレア円盤に見つかった若いケフェイド
物理化学:遷移金属化合物における3d励起の追跡
気候科学:極方向へ押し出される熱帯低気圧
免疫:細菌 vs 自然免疫系
合成生物学:拡張された遺伝アルファベットを用いる細菌