Nature ハイライト
細胞生物学:遺伝子発現の変動を追跡する
Nature 510, 7505
ハイスループットの単一細胞トランスクリプトミクスは、細胞間での遺伝子発現の変動を理解するための偏りのない手法となる。今回、A Regevたちは、マウス骨髄由来初代樹状細胞について、マイクロ流体チャンバーに単離密封した個別の細胞を刺激したり、傍分泌シグナル伝達を遺伝学的にあるいは化学的に変化させたりといったさまざまな刺激にさらし、単一細胞RNA-seqライブラリーを得た。その結果、樹状細胞の抗ウイルス応答と炎症応答のモジュールが、変動の促進と抑制を行う正と負の細胞間傍分泌フィードバックループにより制御される仕組みが明らかになった。
2014年6月19日号の Nature ハイライト
量子物理学:状況に応じた量子計算
植物科学:ユーカリのゲノム塩基配列解読
細胞生物学:遺伝子発現の変動を追跡する
神経科学:パーキンソン病でマイトファジーを治療標的に
物理学:電子間の磁気相互作用
地球科学:シリカは沈み込み帯のゆっくり地震に関連している
生化学:小型の分子が線虫の一種C. elegansの寿命を延ばす仕組み
がん:組織特異的因子群はPTENが関わる白血病に影響を及ぼす
免疫:p110δ阻害剤はTreg活性を抑制する
微生物学:栄養不良への腸内微生物叢の応答