Nature ハイライト
免疫学:リンパ節を膨張させる機構
Nature 514, 7523
リンパ節は局所の炎症によって誘発される大量の細胞流入に迅速に応答しなくてはならないので、動的な構造を持っている。だが、リンパ節の間質区画がどのように反応してリンパ節膨張に対応するのかは分かっていない。今回、リンパ節の間質部分が多数の浸潤リンパ球を受け入れ可能になるのは、まず細網繊維芽細胞からなる細胞骨格が緩み、こうした細胞が伸張できるようになってリンパ節が膨張するためであることが明らかにされた。このリンパ節の再構築反応は、抗原提示を行う樹状細胞がリンパ節に流入し、その細胞上のCLEC-2タンパク質と細網繊維芽細胞上のポドプラニンが相互作用することによって引き起こされる。
2014年10月23日号の Nature ハイライト
遺伝学:4万5000年前の現生人類のゲノム
医学:肺疾患の細胞移植治療
構造生物学:HIV-1ウイルスが免疫を回避する際の構造基盤
宇宙:がか座β星に見つかった系外彗星
ナノテクノロジー:単層二硫化モリブデンの圧電性
無機化学:四酸化イリジウムカチオンにおける9価の酸化状態
発生生物学:Hoxと分節化の早期の結び付き
進化遺伝学:南北アメリカ大陸の結核の歴史
免疫学:リンパ節を膨張させる機構
がん:急性リンパ芽球性白血病の標的治療