Nature ハイライト
神経科学:DISC1遺伝子とシナプス機能不全との関連
Nature 515, 7527
統合失調症などの神経疾患の根底にあるのはシナプスの機能や発達の変化だと考えられているものの、ヒトの脳から得られている証拠のほとんどは間接的なものである。誘導多能性幹細胞(iPSC)に由来するin vitroモデルは研究の有力な手段となるが、多くの神経疾患に見られる遺伝的な多様性や複雑性は、表現型の解釈を難しくする大きな要因となっている。H Songたちは、DISC1遺伝子変異キャリアが精神疾患を発症する単一家系の数名から、iPSCを作製した。著者たちは、変異型DISC1を持つニューロンがシナプスの機能不全を示すこと、そしてその変異を修正することでこれらの異常が救済されるだけでなく、ゲノム編集により変異を導入すれば対照群のニューロンでこうした異常が再現されることを明らかにした。
2014年11月20日号の Nature ハイライト
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神経科学:DISC1遺伝子とシナプス機能不全との関連
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