Nature ハイライト
植物科学:植物の概日時計系も二元性だった
Nature 515, 7527
生物の概日時計系は、多くの生物でその生理活動を日周性および季節性の環境変化に適応させるのを助けている。哺乳類の概日時計系は二元性で、脳の視交叉上核のニューロンの一部が優位の主要時計として機能して、末梢組織の局所的な概日時計を調節している。これとは対照的に、植物の概日リズムは全細胞で同等であるとずっと考えられてきた。今回、遠藤求(京都大学ほか)たちは、植物も二元性の概日時計系を持つことの証拠を示している。著者たちは、2つの新しい汎用性の高い技術を用いてシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の葉の組織を詳細に解析し、維管束組織内の概日時計は他の組織の概日時計とは異なる性質を持ち、維管束の概日時計が他の組織の概日時計の調節に影響を及ぼしていることを見いだした。
2014年11月20日号の Nature ハイライト
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