Nature ハイライト
分子進化学:古細菌の進化には遺伝子の取り込みが重要だった
Nature 517, 7532
シアノバクテリアやプロテオバクテリアなどの原核生物では、個々の細胞間の水平遺伝子伝播が、ゲノムの進化や種の形成にとって重要な要因であることが認められている。今回、134例の古細菌ゲノムで遺伝子の分布と系統発生を調べた研究によって、古細菌で従来知られている13の高次分類群の出現が、細菌からの2264件の分類群特異的な水平遺伝子獲得に対応することが明らかになった。細菌から古細菌への遺伝子伝播の頻度は、その逆の伝播の5倍以上であった。古細菌の高次分類群の出現では、細菌からの代謝機能関連遺伝子の獲得が重要な新機軸となったとみられる。
2015年1月1日号の Nature ハイライト
分子生物学:遺伝子調節を助けるリボソームの選択性
構造生物学:リアノジン受容体の構造
天体物理学:恒星内部についての新しい知見
材料化学:関節軟骨を手本にしたヒドロゲル
気候科学:最終氷期における大西洋循環
分子進化学:古細菌の進化には遺伝子の取り込みが重要だった
細胞生物学:出口はこちら
構造生物学:光化学系IIのさらに精確な構造
構造生物学:コレステロール生合成酵素の構造