Nature ハイライト
宇宙物理学:古典新星におけるリチウム生成
Nature 518, 7539
リチウムは宇宙誕生初期に作られたと考えられている。一部はビッグバンによって生み出された可能性があるが、新星や超新星爆発など、より新しい生成源が他にもあるのではないかと推測されている。今回、古典新星V339 Del(いるか座新星2013)の爆発後の紫外線スペクトルの観測で、1階電離したベリリウム7(半減期約53日で崩壊してリチウム7になるベリリウムの放射性同位体)の高青方偏移した共鳴線が検出されたことが報告された。この結果によって、かなりの量のリチウム7が古典的な新星爆発で生み出されているという理論予測が裏付けられた。
2015年2月19日号の Nature ハイライト
進化学:ダーウィンフィンチ類のくちばしの進化遺伝学
分子生物学:メディエーターによる転写活性化機構
宇宙物理学:古典新星におけるリチウム生成
化学:結合形成をフェムト秒分解能で可視化する
気候科学:沿岸湧昇に対する気候変動の影響
地球物理学:拡大中心における水によって生じるメルト輸送
神経科学:うまくつながった視覚野ニューロン
細胞生物学:幹細胞における選択的な代謝
化学生物学:触媒力を持つ「XNAザイム」
生化学:Qによって温室効果ガスを液体燃料へ