Nature ハイライト
細胞生物学:幹細胞における選択的な代謝
Nature 518, 7539
幹細胞の増殖および分化の調節における細胞代謝の役割についての詳細は、これまであまり調べられてこなかった。今回、C Thompsonたちは、マウスのナイーブ型胚性幹(ES)細胞は外来性のグルタミン(通常、哺乳類細胞の増殖に不可欠なアミノ酸)が存在しなくても増殖できるが、グルタミンが存在する場合にはグルタミンを盛んに消費することを示している。このナイーブ型ES細胞は、グルタミンやグルコースを異化して、DNA脱メチル化などのクロマチン修飾を制御している下流の代謝産物を高レベルに維持し、多能性関連遺伝子が十分に発現できるようにしている。
2015年2月19日号の Nature ハイライト
進化学:ダーウィンフィンチ類のくちばしの進化遺伝学
分子生物学:メディエーターによる転写活性化機構
宇宙物理学:古典新星におけるリチウム生成
化学:結合形成をフェムト秒分解能で可視化する
気候科学:沿岸湧昇に対する気候変動の影響
地球物理学:拡大中心における水によって生じるメルト輸送
神経科学:うまくつながった視覚野ニューロン
細胞生物学:幹細胞における選択的な代謝
化学生物学:触媒力を持つ「XNAザイム」
生化学:Qによって温室効果ガスを液体燃料へ