Nature ハイライト

細胞生物学:幹細胞における選択的な代謝

Nature 518, 7539

幹細胞の増殖および分化の調節における細胞代謝の役割についての詳細は、これまであまり調べられてこなかった。今回、C Thompsonたちは、マウスのナイーブ型胚性幹(ES)細胞は外来性のグルタミン(通常、哺乳類細胞の増殖に不可欠なアミノ酸)が存在しなくても増殖できるが、グルタミンが存在する場合にはグルタミンを盛んに消費することを示している。このナイーブ型ES細胞は、グルタミンやグルコースを異化して、DNA脱メチル化などのクロマチン修飾を制御している下流の代謝産物を高レベルに維持し、多能性関連遺伝子が十分に発現できるようにしている。

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