Nature ハイライト

分子生物学:複製に関連したゲノム変化

Nature 518, 7540

変異がゲノム上で非無作為に分布する機序は明らかではない。今回、A Jacksonたちは、岡崎フラグメント(複製中にDNAのラギング鎖上で合成される短いDNA断片)の5′端でヌクレオチド置換のレベルが上昇することを報告している。ポリメラーゼ活性を追跡する新たに開発された方法(emRiboSeqと呼ばれる)を用いて、彼らは岡崎フラグメントのプロセシングにもかかわらず、誤りがちなポリメラーゼα(Pol-α)により合成されたDNAがin vivoでも残り、ゲノムの約1.5%を占めることを示した。これらの結果から、Pol-αがゲノム多様性の重要な原因であることが明らかとなり、ヌクレオチド置換頻度の部位特異的差異につながる機序が示された。従って、調節エレメントが変異のホットスポットになるのは、クロマチンと調節タンパク質の結合のコストとして変異が起こりやすくなるためである。

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