Nature ハイライト
海洋学:海峡内の内部波実験(IWISE)によって捉えられた海洋中央部の内部波
Nature 521, 7550
内部波は、よりよく知られている表面波の水中版である。この波は巨大化し、砕ける前に数千キロメートル伝播することがある。南シナ海は、世界の海洋の中でも最も大きな内部波が生まれるところであることが分かっているが、内部波の大きさや生成機構、その海域のエネルギー収支における内部波の役割は分かっていない。M Alfordたちは今回、IWISE観測調査で得られた結果を示し、200 mを超える高さの内部波が南シナ海で砕けて、外洋より数桁大きな乱流を生じさせていることと、波の発生に黒潮が影響を及ぼしていることを明らかにした。こうした結果から、南シナ海の完全なエネルギー収支を得ることができ、気候モデルに内部波をより正確に組み込むことができるようになった。
2015年5月7日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:オルガノイドを基盤とする、進化中の腫瘍のモデル
構造生物学:光で駆動されるNa+ポンプであるKR2の構造
天文学:若い銀河のクランプ形成
電子工学:金属酸化膜メモリスターに基づく神経形態学的ネットワーク
海洋学:海峡内の内部波実験(IWISE)によって捉えられた海洋中央部の内部波
古生物学:手首を使って飛び立つ恐竜
農業生態学:ネオニコチノイド系殺虫剤に対するハナバチの応答をテスト
がん:変異率の違いを生む主な要因はDNA修復にあった
免疫学:オキサリプラチンに対する腫瘍抵抗性
免疫学:IgG抗体による腫瘍拒絶