Nature ハイライト
電子工学:金属酸化膜メモリスターに基づく神経形態学的ネットワーク
Nature 521, 7550
認知的複雑性が生物原型に匹敵するが、より性能の高い神経形態学的ネットワークの構築はコンピューティングにおける重要な課題の1つである。そうしたデバイスへの有望な取り組みの1つは、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)と調整可能な二端子抵抗デバイス(メモリスター)を組み合わせるもので、複雑なシリコン回路に基づくものより単純になる可能性がある。今回D Strukovたちが、デバイスのばらつきが小さく、単層パーセプトロンとして動作する、トランジスターを必要としない金属酸化膜メモリスターネットワークを実証している。すなわちこのネットワークは、不完全な3 × 3画素の白黒パターンを、アルファベットの3文字の1つとして認識できるようになる。この方法の長所はスケーラビリティであるため、より困難な課題を解決できるより大きな神経形態学的ネットワークが可能になるはずである。
2015年5月7日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:オルガノイドを基盤とする、進化中の腫瘍のモデル
構造生物学:光で駆動されるNa+ポンプであるKR2の構造
天文学:若い銀河のクランプ形成
電子工学:金属酸化膜メモリスターに基づく神経形態学的ネットワーク
海洋学:海峡内の内部波実験(IWISE)によって捉えられた海洋中央部の内部波
古生物学:手首を使って飛び立つ恐竜
農業生態学:ネオニコチノイド系殺虫剤に対するハナバチの応答をテスト
がん:変異率の違いを生む主な要因はDNA修復にあった
免疫学:オキサリプラチンに対する腫瘍抵抗性
免疫学:IgG抗体による腫瘍拒絶