Nature ハイライト
免疫学:免疫応答消散への道
Nature 523, 7559
免疫系が免疫応答の消散を実行する際に使われる、これまで知られていなかった機序が報告された。N Gaglianiたちは、2種類の細胞運命マッピングのマウスモデルを使って、抗体投与や細菌感染に対する免疫/炎症応答の際のTH17系列ヘルパーT細胞の発生を追跡した。エフェクターTH17細胞は、炎症応答の過程で遺伝的再プログラム化を起こし、消散期には制御性T細胞に変わることが分かった。免疫応答の消散が適切に調節されないと、さまざまな炎症性疾患や自己免疫疾患の発症につながりかねない。そのため、これらの知見は新たな治療法の開発に関連してくる。
2015年7月9日号の Nature ハイライト
がん:早期がんの検出に役立つエキソソーム
がん:レナリドマイドの作用機構
宇宙物理学:γ線バーストと超新星のペア
物理化学:マイクロメートルスケールの距離にわたる励起子輸送
微生物学:植物プランクトンの眼
微生物学:未知の細菌を知る
エピゲノミクス:メチル化DNAの新たな多様性
感染症:季節性インフルエンザウイルスの地球規模の広がり
免疫学:免疫応答消散への道
細胞生物学:代謝回転する心筋細胞の特徴
分子生物学:形を変えるX染色体