Nature ハイライト
核物理学:検証にかけられたCPT定理
Nature 524, 7564
CPT定理、すなわち、荷電共役変換、パリティ変換、時間反転を同時に行っても物理法則は不変であるという仮定は、素粒子物理学の標準模型の中核をなしている。そのため、CPT定理の精密な検証によって、標準模型を超える物理学を知る機会が得られる。今回、S Ulmerたちは、粒子と反粒子が電荷の符号は別にして同一であるかどうか測定して、CPT定理を検証した。彼らは、陽子と反陽子の電荷質量比をペニングトラップでの測定によって比較し、CPT定理がアト電子ボルトのスケールで成立することを示した。彼らの実験は、以前行われた陽子と反陽子の質量比較の精度を4倍改善するものである。
2015年8月13日号の Nature ハイライト
構造生物学:GPCR機能の普遍的機構
細胞生物学:肝細胞を新たに作るには
構造生物学:複製準備OKのMCM複合体
宇宙論:宇宙のクモの巣構造の中の巨大円盤
核物理学:検証にかけられたCPT定理
合成:難しい合成を少し簡単に
集団遺伝学:数世代前はネアンデルタール人
細胞生物学:減数分裂をRNAiスクリーニングで調べる
細胞生物学:脂質代謝の肝臓による制御
生化学:新しいタンパク質品質管理機構