Nature ハイライト
生化学:新しいタンパク質品質管理機構
Nature 524, 7564
微生物は脱凝集酵素HSP100の働きによって、毒性のある細胞内タンパク質凝集体を取り除いているが、後生動物細胞にはHSP100が存在しない。今回B Bukauたちは、後生動物細胞に効率の良いタンパク質脱凝集系があることを見いだした。この系は、クラスAとクラスBのJタンパク質補助シャペロンの間での一時的な相互作用を必要とし、これがHSP70に依存する脱凝集活性を相乗的に増強する。この系は、後生動物でのタンパク質品質管理をさらに一段進めて柔軟に調節できるようにしていて、加齢が関係する神経変性疾患などのヒトの病気にも直接的な関わりがある。
2015年8月13日号の Nature ハイライト
構造生物学:GPCR機能の普遍的機構
細胞生物学:肝細胞を新たに作るには
構造生物学:複製準備OKのMCM複合体
宇宙論:宇宙のクモの巣構造の中の巨大円盤
核物理学:検証にかけられたCPT定理
合成:難しい合成を少し簡単に
集団遺伝学:数世代前はネアンデルタール人
細胞生物学:減数分裂をRNAiスクリーニングで調べる
細胞生物学:脂質代謝の肝臓による制御
生化学:新しいタンパク質品質管理機構