Nature ハイライト
神経科学:シナプスへの光遺伝学的操作を使って記憶を追跡する
Nature 525, 7569
記憶の構造的基盤は、樹状突起スパインの安定性と長期増強の変化だと想定されて久しいが、こうした構造変化と特定の記憶とを結び付けるための手法はこれまでなかった。今回、林(高木)朗子(東京大学)たちは、直前に活動したスパインを標的とした操作が可能な、新しい光活性化プローブを開発した。運動課題を実行させた後、直前に長期増強されたスパインを光学的に収縮させたところ、学習の障害が見られた。この結果は、標的となった特定のスパイン集団と学習行動との因果関係を示唆するものである。
2015年9月17日号の Nature ハイライト
神経科学:シナプスへの光遺伝学的操作を使って記憶を追跡する
プロテオミクス:動物のタンパク質複合体の種をまたいだ解析
分子生物学:脊椎動物におけるDNA複製終結
光物理学:無損失のパリティ–時間対称性
材料科学:高Tc超伝導体の幾何学的形状
環境科学:大気汚染と若年死亡率の関連性
進化遺伝学:表現型可塑性が選択的進化に及ぼす影響
植物科学:植物で新しく見つかった防御分子
がん:グリタゾン系抗糖尿病薬による白血病の治療
分子生物学:細菌におけるDNA複製終結
構造生物学:GTPアーゼであるダイナミンの構造