Nature ハイライト

分子生物学:細菌におけるDNA複製終結

Nature 525, 7569

大腸菌(Escherichia coli)は1つのDNA複製起点を持ち、そこから2つの複製複合体(レプリソーム)が反対方向に移動する。2つのレプリソームは1本の環状染色体の半周付近の終結領域Terで出会う。Ter部位にはTusタンパク質が結合しているが、これは複製を停止させるのに完全な効果を持たず、約半数のレプリソームがこの障壁を迂回する。今回S Hamdanたちは、レプリソームの移動速度と、TusのTerとの結合・置換の動態が終結効率を決定することを示している。従って、遭遇後の結果を決めるのは複製装置のスピードであることが示唆された。

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