Nature ハイライト
分子生物学:脊椎動物におけるDNA複製終結
Nature 525, 7569
細菌では決まった塩基配列でDNA複製が終結するが、真核生物では複製開始領域が固定されていないことと一致して、明確な終結部位がない。というよりも、真核生物のDNA複製は、逆方向から移動してくるレプリソーム同士が衝突するときに終結が起こると考えられていた。今回J Walterたちは、アフリカツメガエル(Xenopus laevis)の卵抽出物で、複製フォークが遭遇するときに起こる現象を研究した。彼らは、レプリソームは互いに接近するときでさえ、減速しないことを見いだした。実際、2つのレプリソームはリーディング鎖との接触を保ったまますれ違う。終結はレプリソームが他の複製フォークのラギング鎖と遭遇するときに起こり、その後DNAが連結されるのである。
2015年9月17日号の Nature ハイライト
神経科学:シナプスへの光遺伝学的操作を使って記憶を追跡する
プロテオミクス:動物のタンパク質複合体の種をまたいだ解析
分子生物学:脊椎動物におけるDNA複製終結
光物理学:無損失のパリティ–時間対称性
材料科学:高Tc超伝導体の幾何学的形状
環境科学:大気汚染と若年死亡率の関連性
進化遺伝学:表現型可塑性が選択的進化に及ぼす影響
植物科学:植物で新しく見つかった防御分子
がん:グリタゾン系抗糖尿病薬による白血病の治療
分子生物学:細菌におけるDNA複製終結
構造生物学:GTPアーゼであるダイナミンの構造