Nature ハイライト
プロテオミクス:動物のタンパク質複合体の種をまたいだ解析
Nature 525, 7569
多タンパク質複合体の構成要素をプロテオーム規模で解明するには、タンパク質間相互作用を系統的に特定するハイスループットな手法が役立つ。今回E Marcotteたちは、天然状態の可溶性高分子複合体を生化学的に分画し、タンデム質量分析を行って成分を明らかにするという方法で、9種の動物のタンパク質複合体を並行して解析した。線虫、マウス、ウニ、ヒト、カエル、ハエ、イソギンチャク、粘菌、酵母から得たデータによって、多くの複合体が動物の種を越えて保存されていることが明らかになった。著者たちは、この結果をゲノム塩基配列情報と組み合わせることにより、122種の真核生物で100万例を超える相互作用を推定した。
2015年9月17日号の Nature ハイライト
神経科学:シナプスへの光遺伝学的操作を使って記憶を追跡する
プロテオミクス:動物のタンパク質複合体の種をまたいだ解析
分子生物学:脊椎動物におけるDNA複製終結
光物理学:無損失のパリティ–時間対称性
材料科学:高Tc超伝導体の幾何学的形状
環境科学:大気汚染と若年死亡率の関連性
進化遺伝学:表現型可塑性が選択的進化に及ぼす影響
植物科学:植物で新しく見つかった防御分子
がん:グリタゾン系抗糖尿病薬による白血病の治療
分子生物学:細菌におけるDNA複製終結
構造生物学:GTPアーゼであるダイナミンの構造