Nature ハイライト
がん:グリタゾン系抗糖尿病薬による白血病の治療
Nature 525, 7569
慢性骨髄性白血病(CML)では、多くの症例が、ABLキナーゼの構成的活性化につながるBCR–ABL転座によって引き起こされる。そのためイマチニブなどのABLキナーゼ阻害剤による治療で良い臨床結果が得られてきた。しかし、多くの患者で治療抵抗性が出現しており、これは静止状態のCML幹細胞に本来備わる抵抗性の結果であると考えられている。今回S Prostたちは、核内受容体PPARγを介して作用するグリタゾン系抗糖尿病薬の1つであるピオグリタゾンが、CML幹細胞プールを減少させ、イマチニブとの併用でCML患者に持続する効果をもたらすことを実証している。
2015年9月17日号の Nature ハイライト
神経科学:シナプスへの光遺伝学的操作を使って記憶を追跡する
プロテオミクス:動物のタンパク質複合体の種をまたいだ解析
分子生物学:脊椎動物におけるDNA複製終結
光物理学:無損失のパリティ–時間対称性
材料科学:高Tc超伝導体の幾何学的形状
環境科学:大気汚染と若年死亡率の関連性
進化遺伝学:表現型可塑性が選択的進化に及ぼす影響
植物科学:植物で新しく見つかった防御分子
がん:グリタゾン系抗糖尿病薬による白血病の治療
分子生物学:細菌におけるDNA複製終結
構造生物学:GTPアーゼであるダイナミンの構造