Nature ハイライト
発生生物学:細胞運命の転写後調節
Nature 525, 7570
発生の際には、クロマチン構造と転写プログラムの両方の変化が細胞の分化を方向付けるが、細胞運命決定の転写後調節については、ほとんど知られていない。M Rapeたちは、発生中のネッタイツメガエル(Xenopus tropicalis)胚やマウス胚性幹細胞の分化では、脊椎動物特異的なユビキチンリガーゼが神経堤での細胞運命指定を変化させることを明らかにした。著者たちはプロテオミクスの手法を使って、CUL3KBTBD8リガーゼがリボソーム生成の調節因子であるNOLC1とそのパラログTCOF1を標的として翻訳を調整することを見いだした。トリーチャー・コリンズ症候群として知られる、神経堤に関連した障害ではTCOF1遺伝子座に変異が生じている。
2015年9月24日号の Nature ハイライト
心臓生物学:FSTL1が心臓再生を後押しする
構造生物学:毒性のあるα-シヌクレインの構造
構造生物学:43S開始前複合体の詳細な構造
宇宙物理学:明るいサブミリ波銀河の形成モデル
量子物理学:中性子光学における軌道角運動量の制御
有機化学:アルカロイド合成を簡素化する
地球力学:地球で最も長い大陸ホットスポット軌跡
神経科学:育児行動の神経回路
発生生物学:細胞運命の転写後調節
免疫学:微生物相は病気を促進する好中球を調節する
がん:BET阻害剤に対する耐性の出現