Nature ハイライト
ゲノム進化学:歯のエナメル質の起源を示す化石魚類からの手掛かり
Nature 526, 7571
エナメル質は脊椎動物に特有の組織であり、現在は歯に付随して見られる。しかし、原始的な化石魚類の多くは、鱗上にガノインというエナメル様の組織を有している。このことはエナメル質の進化に関してさらなる疑問を提起する。エナメル質は歯で出現して鱗に広がったのだろうか、それともその逆だったのだろうか。今回P Ahlbergたちは、化石魚類Psarolepisの標本と、硬鱗(ガノイン鱗)を身にまとう現生魚類ガーについて調べた。その結果、ガノインがエナメル質と相同であって、おそらく皮膚でガノインが生じ、その後、歯に移行したことを示す組織学的および遺伝学的な証拠が得られた。
2015年10月1日号の Nature ハイライト
材料科学:マグネシウムの構造特性を高める方法
ゲノミクス:健康な状態と疾患におけるゲノムの多様性
材料科学:新しいトランジスター技術の実証
生物無機化学:ニトロゲナーゼの作用の化学合成モデル
地形学:氷河侵食に影響を及ぼす要因
ゲノム進化学:歯のエナメル質の起源を示す化石魚類からの手掛かり
ナノ生物工学:生体を模倣した新しいナノ送達システムプラットフォーム
ウイルス学:インフルエンザウイルスのエアロゾルによる伝播
幹細胞:骨髄幹細胞のマーカー
がん:腫瘍転移における幹細胞様細胞
微生物学:ウイルスの抗CRISPRタンパク質の特徴