Nature ハイライト
微生物学:ウイルスの抗CRISPRタンパク質の特徴
Nature 526, 7571
細菌細胞は、ウイルス感染に対する防御のためにCRISPRとして知られる免疫系を発達させてきた。この系は、現在では遺伝子編集に使われるCRISPR–Cas法の基盤としてよく知られている。一方ウイルスは、こうした防御への対抗策として抗CRISPRタンパク質を進化させた。A Davidsonたちは今回、3種類の抗CRISPRタンパク質の特徴を調べ、これらのタンパク質はそれぞれ、宿主のCRISPR系を反応の異なる段階で阻害していることを見いだした。この結果は、抗CRISPR応答は互いに無関係の進化的事象から生じたことを示唆しており、そうだとすると、これら以外の他の抗CRISPRタンパク質が見つかる可能性が高いと思われる。
2015年10月1日号の Nature ハイライト
材料科学:マグネシウムの構造特性を高める方法
ゲノミクス:健康な状態と疾患におけるゲノムの多様性
材料科学:新しいトランジスター技術の実証
生物無機化学:ニトロゲナーゼの作用の化学合成モデル
地形学:氷河侵食に影響を及ぼす要因
ゲノム進化学:歯のエナメル質の起源を示す化石魚類からの手掛かり
ナノ生物工学:生体を模倣した新しいナノ送達システムプラットフォーム
ウイルス学:インフルエンザウイルスのエアロゾルによる伝播
幹細胞:骨髄幹細胞のマーカー
がん:腫瘍転移における幹細胞様細胞
微生物学:ウイルスの抗CRISPRタンパク質の特徴