Nature ハイライト

Cover Story:マインド・ゲームス:現在の神経科学はヒト脳の機能について何を語れるのか

Nature 526, 7573

表紙は、ヒト脳の閾値なし(unthresholded)統計マップのリポジトリであるNeurovault.orgで公開されている529のデータセットから得られた統計マップの軸投影図で、独立成分解析(ICA;independent component analysis)を用いての二次元空間投影により配置されている。ヒトの脳機能についての研究はメディアでは大きな関心を集めているが、重要なのは、用いられる方法論やその適用の仕方に固有の限界を十分認識することである。今週号の総説では、R PoldrackとM Farahが、ヒトで脳機能を調べる際に現在用いられている手法を、特に「心」の神経基盤の研究に注目して検討し、その原因となる機序についての仮説を検証する際にこうした方法がどの程度の能力を発揮するかを論じている。また、ヒトの神経科学研究を現実世界へ応用することについて、実際に行われているものと可能性のあるもののいくつかのを検討し、さらにそれに関わる難問を考察している。

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