Nature ハイライト
進化生態学:中生代の哺乳類化石に保存された軟部組織
Nature 526, 7573
真三錐歯類(eutriconodont)は絶滅した初期哺乳類の一群であり、その名称は咬頭(高い部分)が3個ある特徴的な形の臼歯に由来する。今回、保存状態が極めて良好な1億2500万年前の真三錐歯類の化石が報告され、軟部組織が保存された哺乳類化石の最古の記録がこれによって6000万年以上さかのぼった。スペイン・ラスオヤスで見つかりSpinolestes xenarthrosusと命名されたこの化石には、毛皮や外耳、ハリネズミやトゲマウスに見られるような背中の細かい棘毛などの皮膚構造といった、典型的な哺乳類の特徴が認められる。皮下には肝臓や肺胞のある肺を示す証拠があり、筋性の横隔膜の存在が示唆された。
2015年10月15日号の Nature ハイライト
進化生態学:中生代の哺乳類化石に保存された軟部組織
学習と記憶:学習と連関する雄特異的ニューロン
構造生物学:ヒトGLUT3の構造
構造生物学:フルクトース輸送体GLUT5の構造
核物理学:競合する二重ガンマ崩壊
量子情報:シリコンCNOT論理ゲート
気候科学:将来の南極の氷と海水準
社会進化学:他者の富が見えると協力行動が損なわれる
神経疾患:レット症候群での脳深部刺激
計算神経科学:小脳プルキンエ細胞の視覚への関与