Nature ハイライト
がんの代謝:肥満を促す食餌の代謝への影響
Nature 531, 7592
肥満につながる食餌が組織の幹細胞機能をどのように変化させ、がんなどの病態にどのような影響を及ぼすのかはよく分かっていない。今回、高脂肪食がin vivoの哺乳類で腸幹細胞の数を増やし、高脂肪食の成分である脂肪酸を投与した腸オルガノイドでも腸幹細胞の数が増えることが報告された。著者たちは、ぺルオキシソーム増殖因子活性化受容体δ(PPAR-δ)を含む経路が、非幹細胞にオルガノイド形成開始能をもたらすことを見いだし、この経路が非幹細胞に、Apc腫瘍抑制因子の喪失後のin vivoでの腫瘍形成を誘導することを明らかにした。
2016年3月3日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:膵臓がんのゲノミクス
がんの代謝:肥満を促す食餌の代謝への影響
微生物学:細菌のT6SS構造
構造生物学:BAM複合体の構造を決定
高エネルギー宇宙物理学:宇宙線の質量組成
化学:電気的に駆動される酸化還元触媒反応
進化生物学:初期の脊椎動物の脳を見直す
再生医療:腸神経系の前駆細胞
がんの代謝:2種類のKras肺がん
ウイルス学:コロナウイルスのスパイクタンパク質の構造
構造生物学:翻訳開始因子2Bの構造