Nature ハイライト
再生医療:腸神経系の前駆細胞
Nature 531, 7592
腸神経系(ENS)は正常な腸機能に不可欠で、他の神経回路からある程度独立して機能している。今回L Studerたちは、ENS前駆細胞やENSに見られるさまざまなニューロンを、ヒト多能性幹細胞から得るための分化プロトコルを開発した。これらの細胞はニワトリ胚の腸や成体マウスの結腸で移動や生着が可能であることが示され、遠位結腸へ移動するENS前駆細胞の発達不全によって引き起こされるヒルシュスプルング病のマウスモデルでは機能の救済が観察された。また、ヒルシュスプルング病の患者由来のENS前駆細胞を使って、これらの細胞の特性を調節できる薬剤のスクリーニングができることも示された。
2016年3月3日号の Nature ハイライト
がんゲノミクス:膵臓がんのゲノミクス
がんの代謝:肥満を促す食餌の代謝への影響
微生物学:細菌のT6SS構造
構造生物学:BAM複合体の構造を決定
高エネルギー宇宙物理学:宇宙線の質量組成
化学:電気的に駆動される酸化還元触媒反応
進化生物学:初期の脊椎動物の脳を見直す
再生医療:腸神経系の前駆細胞
がんの代謝:2種類のKras肺がん
ウイルス学:コロナウイルスのスパイクタンパク質の構造
構造生物学:翻訳開始因子2Bの構造