Nature ハイライト
構造生物学:ムスカリン性アセチルコリン受容体M1およびM4の構造
Nature 531, 7594
ムスカリン性アセチルコリン受容体はGタンパク質共役受容体(GPCR)で、中枢神経系や末梢神経系の多くの重要な機能の調節に関わっている。A Christopoulosたちは今回、この受容体のM1およびM4サブタイプのX線結晶構造を初めて明らかにした。この構造から、オルソステリックな結合部位とアロステリックな結合部位の違いが明らかになり、これはムスカリン性アセチルコリン受容体ファミリーを標的とする薬剤のサブタイプ選択性を説明するのに役立つ。受容体のM1およびM4サブタイプは、アルツハイマー病や統合失調症のような神経疾患を治療するための薬剤標的候補である。
2016年3月17日号の Nature ハイライト
ナノスケール材料:半導体ナノワイヤーにおける結晶相の切り替わり
再生医療:細胞再生による視力回復
構造生物学:セルロース生合成のスナップショット
構造生物学:ムスカリン性アセチルコリン受容体M1およびM4の構造
気候科学:全球の気候システムに対する中国の影響
生物地球化学:サンゴに対する海洋酸性化の影響
生物海洋学:摂餌場に集まる海の捕食者たち
神経科学:経験が皮質の抑制を変える仕組み
ウイルス学:B型肝炎ウイルスに対する宿主の制限因子
発生生物学:piRNAによる生殖細胞の指定