Nature ハイライト
神経科学:経験が皮質の抑制を変える仕組み
Nature 531, 7594
皮質神経回路で個別の演算を制御する異なる型の抑制性ニューロンに対して経験が影響を及ぼす機構については、よく分かっていない。今回、M Greenbergたちは、視覚皮質のバソアクティブ・インテスティナル・ペプチド(VIP)発現ニューロンで、他の型のニューロンで見られる発現パターンとは異なる、経験依存的な遺伝子発現プログラムを明らかにした。IGF1(インスリン様増殖因子1)は活動依存的な遺伝子であり、VIPニューロンに入る抑制性入力を細胞自律的に増強することで、視覚精度を調節する回路内の下流の興奮–抑制バランスに影響を与えている。
2016年3月17日号の Nature ハイライト
ナノスケール材料:半導体ナノワイヤーにおける結晶相の切り替わり
再生医療:細胞再生による視力回復
構造生物学:セルロース生合成のスナップショット
構造生物学:ムスカリン性アセチルコリン受容体M1およびM4の構造
気候科学:全球の気候システムに対する中国の影響
生物地球化学:サンゴに対する海洋酸性化の影響
生物海洋学:摂餌場に集まる海の捕食者たち
神経科学:経験が皮質の抑制を変える仕組み
ウイルス学:B型肝炎ウイルスに対する宿主の制限因子
発生生物学:piRNAによる生殖細胞の指定