Nature ハイライト
量子計測学:シュレーディンガーの猫型の状態を使った計測
Nature 535, 7611
ハイゼンベルクの不確定性関係から生じる量子ゆらぎによって、測定精度の限界が決まる。しかし、量子系を巧妙に設計することによって、通常ならば量子ゆらぎによって決まる測定精度の限界を超えることができるようになってきた。今回A Faconたちは、リュードベリ原子のシュレーディンガーの猫状態に基づく感度の高い電位計の構築方法を示している。感度の点では、彼らの電位計は、最良の従来型電場測定、すなわち電気機械共振器や単一電子トランジスターに匹敵し得る。この電位計の感度は、実験のパラメーターの最適化によってさらに高くなり、かつてない領域まで達する可能性がある。
2016年7月14日号の Nature ハイライト
気候変動生態学:変化しつつある生物学的季節
創薬:新薬開発につながる抗腫瘍標的
惑星科学:原始星のスノーラインの直接撮像
量子計測学:シュレーディンガーの猫型の状態を使った計測
地球物理学:海洋リソスフェアの端成分
神経発生学:チョウはカラフルな世界を見る
発生生物学:哺乳類の原腸形成における単一細胞解析
幹細胞:造血幹細胞における骨髄細胞系譜の選択
分子生物学:アテローム性動脈硬化と脂肪性肝炎をダブルで防ぐ
細胞生物学:Ki-67タンパク質の界面活性作用